超中二病(スーパージュブナイル)
序章
◇ ◇ ◇ ◇ ◇
右城條句の回想 1
あの父親と同じ血が流れていると思っただけで気が狂いそうになる――。
オレは父親に捨てられた。それは遠い日のことだ。
そして、オレに腹違いの妹がいると知ったのはいつの頃だったか。
思えばオレが世界の支配者などという幼稚な野望を抱いたのはその頃からだった。
現在のオレは市長という立場だが、もっともっと上に行かなければならない。まずはこの国の中枢に入り込み、トップへと上り詰める。そしてゆくゆくは世界をこの手に。
その先にある何かを求めて。追憶の中にあった何かを探して。
その為ならオレはどんな事でもする。どんなものでも利用する。
俺は――この世界の頂点に君臨する。