姫の夢を叶える要
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姫の夢を叶える要
ある日ボクは一人の少女に出会った。それがボクの世界の始まりだった。
前章
空を飛ぶことはできなかった――
落ちていく。けれどいま、何もかもから解放されて自由になれた気がした。
それはきっと一瞬の事だったんだろう。心地よかった。
一瞬が永遠に感じられた。永遠に。
最後に見たのはどこまでも続く、高く青い空。
そして全てが消えていく。
残光も消えて、全てが真っ白になっていく。
全てのことが分かったような気がして、全てのことを失った。
――そして、世界は終わった
君が見ていた空に――